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『17歳の肖像』

『17歳の肖像(An Education)』('09)
1960年代初頭のロンドン。
女性が進学することを「投資」といいきるお金にうるさい父と、
父には逆らえないおとなしい母と、
優等生の一人娘ジェニー。
そこに出会った年上の男性デイヴィッド。
音楽会、週末のドライブ、憧れのパリ!と、ジェニーにとって
未知の世界を次々と見せてくれ、すっかり魅了される。
けれど彼とその仲間は別の顔も持っていて…。
予想される展開…でも年頃の女の子には非常に魅力的だものなあ。

よかった場面は、
口うるさく自分のことしか考えてないようだった父が、
実は自分の劣等感を娘に与えたくなかった一心だった…
ということがわかるシーン。
娘の部屋のドアの前に、そっと置かれた紅茶とビスケット。
父の不器用な愛情にうるうるきます。

それと、ジェニーが先生のフラットを訪ねるシーン。
部屋や本棚ってその人となりを表しますね。
オールドミスの先生を一時馬鹿にしていたのに、
その先生のフラットは、お金持ちでなくても、
心地よくセンス良いもので満ちあふれる空間だった。
誇れる仕事を持った自立した女性=
自分がこうありたい人であったこと、に気づく。
青い鳥みたいですね。
求めるものは遠くではなく、実は近くにあった。
「助けてほしい」というジェニーに
「その言葉を待っていたのよ」という先生。

色々あっても人生立て直したジェニー、やっぱり女の人は強いなーと。
ジェニー役のキャリー・マリガン、
『ブリーク・ハウス』『ミセス・プリチャードの挑戦』
の頃はまだまだあどけなくかわいいけど、
大役が続き、最近は結婚もと順風満帆ですね。
今後楽しみな女優さんです。
by banoffi | 2012-05-12 00:00 | drama & cinema(UK)
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